• 2022年07月26日

“柏崎市教委 学区再編”で改めて考える②

学区再編議論に関する所感その②です。

 

〇急激な児童生徒数の減少は誰のせい?

「ここまで急激に進むとは予想できなかったくらいの児童生徒数の減少」と説明される。

当たり前だが、これは子どもたちのせいでもないし、保護者のせいでもない。

今月24日の地元紙一面に「県内小中学生10年で3万人減」という記事が掲載された。

最も減少率が大きいのは阿賀町で▲49.6%だと言う。

柏崎市は▲21.3%。

人口規模が似通っている三条市や新発田市と比較することが多いのだが、三条市は▲19.4%、新発田市は▲11.5%だ。

ちなみに長岡市は▲13.3%、上越市▲18.7%、刈羽村▲8.4%などとなっている。

 

これだけ子どもたちが減る中にあっても、当該の自治体(ここで言えば柏崎市)で生活し仕事をし、納税し、子育てをしている(いや、してくれている)人たちのことを十分大切にすることが必要ではないか。

 

〇「一緒に考える」関係を作れるかどうか

わたしは、やみくもに小規模校を残すべきと言っているのではない。

しかし、これだけ小規模校で学んでいる子どもたちが、その保護者の皆さんが小規模校に満足を感じている中で、少人数の学びを否定してもいいのか。

 

かつて労働組合で一緒に活動したことのある職員が言っていた。

教育委員会に異動して学校営繕の仕事をするようになり、もう少し学校数が少なければ、より多くの財源を一つの学校に投入できて、子どもたちにいい学校環境を提供できるのに、と。

多くの場合、労働組合は組織や施設の統廃合には慎重なのだが、その組合活動を経験した職員でさえこうした思いになるのだ。

 

教員は定数の標準法により、基本的に児童生徒の数で配置される。

小規模校は、人員という点でも十分な数の配置が難しい筈である。

 

こうした課題を全て出して、ではどうするか、行政と地域・保護者が一緒に頭を悩ました上で結論を出せないのか。

 

〇当事者=子どもの意見は不可欠

言わずもがなであるが、「一緒に頭を悩ます」仲間として、子どもは欠かせないと思う。

子どもたちは「大人に任せた」とは決して思っていない筈だから。

いや、自分たちの意見も聞かずに勝手に決めた、というような経験をしてしまった子どもたちは、学校地域に愛着を持ってくれるだろうか。