• 2020年10月15日

新潟県議会9月定例議会②~保健所機能強化~

①の続きです。

 

〇保健所機能強化の必要性

保健所機能強化のための保健師採用についてです。

保健師の採用は、専門職という職としての性質上、年度途中のしかも非正規での採用は難しいと聞いています。

 

まずもって、今の保健所が置かれている状況について、私の認識は次の通りです。

かつては保健所を中心とした「地域保健行政」が行われてきました。

しかし、昭和57年に制定された老人保健法をはじめとして、老人保健、母子保健・健康づくりなどの住民に身近な施策は市町村を主体として、一元的に行うことに法制度がかわっていきました。

平成6年に地域保健法が成立すると、保健所は「専門的・広域的見地から支援する機関」と位置付けられました。

専門機関ということで、所管するエリアも「二次医療圏に一致する区域」でよいとされ、大幅に設置数が減少し、かつ職員数も減少。

一方で、保健所は「健康危機管理の拠点」として、感染症発生・拡大時には役割を果たさなければならないことになっています。

 

今般のような感染症の拡大時に、直接電話等で相談を受ける、あるいは多くの個別ケースに対し対応するといった人員体制には、そもそもなっていないことになります。

というのが私の認識です。

これは、もしかしたら「感染症の拡大のような事案は滅多に起こらない」ことが前提となっているからかもしれません。

 

報告①で述べたように、いくら厚生労働省が「地域のかかりつけ医との連携」と言っても、それができにくい地方特有の事情もあり、

やっぱり保健所が一定の機能を担わざるを得ないのが地方の姿なのです。

 

従って、保健師の採用については、年度途中の採用にとどまらず、年度当初における正規採用を目指すべきではないかと言う観点で県当局の認識を聞きました。

なお、この課題は10月12日に行われた連合委員会でも取り上げ、直接知事の考えを問いました。

 

知事からは「年度当初の正規職員の追加採用を行ってまいりたい」との答弁を得ることができました。