• 2020年01月25日

グリーンファーム清里の視察

1月15日、上越市清里区の「グリーンファーム清里」さんを(一人で)視察してきました。

感想は、さすが、スゴイの一言。

こういう仕組みがあれば、地域を守っていけるかもしれない、と思いました。

対応いただいた、代表の保坂さんありがとうございました。

説明してくださる保坂代表

 

グリーンファーム清里は、経営規模水稲147.8ha、ハウス園芸など2ha、構成員5名、従業員17名の平成5年設立の法人です。

地域農業者が高齢化し地域の農地が維持できないという地域農家の不安を解消するため、農作業の受託の受け皿としての「農業担い手公社」に併せ、農地の取得や利用権設定可能な有限会社を設立させる必要があるとの経緯で設立した経緯があります。

 

従って、地域の農地を守るという社会的使命を常に念頭に置いた法人であり、そのためにグリーンファーム清里だけでは守り切れない(特に中山間農地)農地を、他の農業組織と一緒に守っているというのが最大の特徴だと思います。

 

そして特筆すべきは、グリーンファーム清里のコーディネート機能。

他の11ある農業組織が一つたりとも欠けてしまえば、清里地域の農地を守ることはできないという考え方のもと、各組織の経営状態を悪化せないために、山間地に立地する組織に平場のほ場を任せるなど、積極的なコーディネートを行っています。

時には平場に立地する法人に対して、山間部ほ場を負かってくれと依頼することもあるそうですが、快く応じてくれると言うのですから互いの信頼関係も素晴らしいと感じます。

 

また多くの農業法人が課題としている「冬場の仕事つくり」にも余念がありません。

多面的機能支払いや中山間地域等直接支払いなどの事業の際、伐採した樹木を活用しての燃料づくりや、近年需要が伸びている業務用米の出荷時期を冬季にもってくるなど、従業員雇用維持のための仕事作りについても、なるほどの連続でした。

中山間地域等直接支払い事業等で伐採した樹木

地元燃料会社を通じてホームセンターで販売されることになる薪