- 2016年03月28日
年間2,000頭の猫が殺処分されている現実をご存じですか?~ゼロプロジェクト事業セミナーに参加~
3月27日(日)、長岡市に立地する「新潟県動物愛護センター」を会場に開催された「目指せ!猫の殺処分ゼロ ゼロプロジェクトセミナー」に参加してきました。
先週閉会した県議会の可決した当初予算には、猫の殺処分を減らすための事業予算が含まれており、この取組について詳しく知るためです。
新潟県においては、犬の殺処分は年間44頭にまで減少しているものの、猫については今も2008頭もが殺処分されている現状があります(平成26年度)。
犬の殺処分が減少したのは、野犬がいなくなったことや、放し飼いがされなくなって、「犬の予期せぬ妊娠や出産」がなくなったことが背景にあるそうです。
一方猫は、一回の妊娠出産で6頭もの子猫を生んでしまうことや、出産までの期間が短いことなどから、不妊去勢手術をされない状態の野良猫(セミナーでは地域猫と言っていた)に安易にエサを与えるなどしていると、短期間で相当数の猫を増やしてしまっている状況があるとのこと。
ある特定の猫にエサをあげて可愛がっていたら、みるみるうちに猫が増えてしまったと、困って動物愛護センターに猫を持ち込むケースが多く、平成24~今年度にかけて、一人で10頭以上の猫を持ち込んだ人は59人にものぼり、その猫の数はなんと1,141頭にもなるとのことです。
ビックリですね!
講師が強調されたのは、「一見、自由で幸せそうな野良猫の暮らしは実は厳しい」ということです。
なわばり争いや、メス猫を巡ってのケンカ、交通事故死、エサがとれなくなって餓死…など、室内で飼われている猫の平均寿命が16年であるのに対し、野良猫は3~5年とか…。
また家の中で飼っていたとしても、猫が増えて「多頭飼育」になっている事例では、過密な環境の中で子猫が食べられてしまうこともあるんだとか!!
えっっー!っていう感じですよね。
実際に猫が増えすぎて困ってセンターを訪れる猫たちは、感染症にかかっている猫ちゃんが多いんだそうです。
かわいそうな猫をつくらないために、何とかしようと考えられたのが新潟県動物愛護協会の「ゼロプロジェクト」。
費用がかかる「不妊去勢手術」の一部を県が助成し、飼い主のいない猫の繁殖を抑えようというものです。
平成28年度の県の予算額は150万円で、オス猫については5,000円、メス猫は10,000を助成します。
私の家にも、猫と犬がいます。
猫は娘が大学生の時、大学キャンパスで猫が繁殖して、生まれた弱った子猫を拾ってきたものを我が家で育てることになった猫です。
うちの猫「くるり」は、おばあさんが大好き。トイレに行く時もついていく有様。
講師が述べていました。
猫は外に出してやらないとストレスがたまると信じている人がいるが、家の中だけで十分ストレスなく幸せに生きていけるもの。
不妊去勢手術を受けた猫は、屋内飼育がしやすくなる。マーキングもしなくなるし、発情期のあの声も出さない。
そして何より、恋人(パートナーの猫)よりも、飼い主が一番好きになる。
我が家の“くるり”を見ていると本当にそうだと感じます。
既に、犬も猫も飼っている我が家では、新たに猫を引き取るのはちょっと難しいですが、殺処分される猫が一匹でも少なくなるように何かしたいと思うセミナーでした。