- 2015年10月30日
民間運営の子育て支援~新潟県女性議員の会視察~①
ででも親たちは新潟県女性議員の会 秋の研修会は、上越市で展開されている民間
による運営の子育て支援事業を視察しました。
女性議員の会は、今春の統一地方選で新しい仲間を迎えましたが、上越市から
選出されている秋山議員は、長年、中間支援組織で様々市民活動を支えてきた
方。今回、秋山さんから労をとってもらい二つの子育て支援事業とその運営主体
を訪ねました。
1 森のようちえん てくてく
上越市滝寺で、「森のようちえん」を展開しているのは、NPO法人
緑とくらしの学校。今日は現場を視察させていただき、理事長の小菅江美さん
のお話しを伺った。
小菅さんは北欧デンマークで、一日中・一年中子どもたちが森で、森の幼稚園
を見てこられた。森で過ごすことが、子どもたちを大きく育てることを見て
感じて、日本での「森のようちえん」設立を決意したという。
運営している「森のようちえん」は10年の月日を重ね、
①野外幼児教育トトロ組、②森の子育て広場ネコバス組、
➂森の土曜トトロ組を展開している。今日の視察は、トトロ組の3歳から5歳
までの子どもたち25人が遊んでいるのを見せていただいた。
今日は晴れ。お日様が顔を出していたが、雨の日もある。これからは雪の日も。
しかし天候に関係なく外で過ごすという。
とても驚くのは、それを求める親たちがちゃんといるということだ。
現代の子育て支援は、特に親がちゃんと働くことができるように「子どもを預かる
(保育する)」働くことに支障が出ないように「長く預かる」ということが重要な
ポイントになっている。この「ようちえん」では、毎日、交代で親が「お母さん
サポーター」をつとめるのだと言う。
支払った料金(保育料など)に応じたサービスはあってしかるべき、と考える利用
者が圧倒的に多いと考えられる中で、この事業が成立しているのはなぜ?…と考え
てしまう。
小菅さんは言う。
そりゃあもう、お母さんたちの覚悟はすごいですよ。
でももう、腰がすわっているっていうか…。
利用料だって、他の幼稚園や保育園に比べて高いです。
でも、親たちはお金でサービスを買っているとは思っていないんじゃないかしら。
いっしょに作っていると思っているんじゃないでしょうか。
でも、私たちはこの事業を通じて、親にとって最大の喜びである「(目を見張る
ような)子どもの成長」を提供していると言えると思います。
また、親同士の結びつきはすごく強くなる。あるお母さんがお産された時なんか、
他のお母さんが上の子の面倒見たり、出産後のお世話なんかする。そういう関係
をうみだしているってことも実感しているんじゃないでしょうか。
幼稚園としての認可は、施設として認可に足る状態になっていないと認可して
もらえない。そこでどのような教育が提供されているのかということを、ちゃんと
評価すべきだと小菅理事長は締めくくりました。