• 2015年09月18日

安定ヨウ素剤事前配布始まる

会場で行われているDVDでの説明

会場で行われているDVDでの説明

9月17日(木)の高浜コミセンを皮切りに、12日間の日程で安定ヨウ素剤

の事前配布が始まっています。初日の高浜コミセンに私も行ってきました。

これはPAZ(原発から5㎞以内)の住民の皆さんに、安定ヨウ素剤を配布

するもの。原発の過酷事故時に放出される放射性ヨウ素を体内に取り込む

と放射線障害が生じるおそれがあるため、あらかじめ安定ヨウ素剤を服用し

て、甲状腺を安定ヨウ素剤で満たして放射線障害の発生を防ぐという目的

で実施するものです。

会場では、効用や注意事項をDVDで説明し、住民があらかじめ記入した

チェックシートを保健師や薬剤師が確認していました。

柏崎市刈羽郡医師会の立場で会場で対応しておられたH医師によれば、

「来場者の中には、安定ヨウ素剤服用対象が3歳以上であるため、3歳未

満の子どもに服用させないのはなぜか、服用させるにはどうしたらよいか

を尋ねる人もいた」ということでした。

規制庁が出している「安定ヨウ素剤の配布・服用にあったて」では、

UPZ(原発から30㎞)の区域について「全面緊急事態に至った場合、屋内

退避を実施し、その後、プラントの状況や空間放射線量率等に応じて、

避難や一時移転等の防護措置が講じられる。安定ヨウ素剤は、 この避難や

一時移転等の際、必要な場合に服用の指示に基づき服用する。 地方公共

団体は、避難や一時移転等の際に迅速に安定ヨウ素剤を配布できる体制を

整備する必要がある。」としています。

UPZは事故時には一時建物内に退避し、その後避難の必要が生じることがあ

りうるので、「避難や一時移転等の際に迅速に配布できる体制整備」として

いるのでしょうが、あらかじめ配布しておかずに、避難が必要になったその時

に迅速に配布するというのは無理だと私は思います。