- 2014年08月21日
医療問題について研修 ~中越地区市議会合同研修会開催~
8月20日(水)、中越地区市議会合同研修会が柏崎市で開催されました。
この研修会は、中越地区の長岡市・三条市・小千谷市・加茂市・十日町市・見附市・魚沼市・南魚沼市・柏崎市の9市持ち回りで開催しているものです。
今年は柏崎市の産業文化会館を会場に、「医者だって、議員だって病気になる~さて、じゃあその時あなたは…」というタイトルで柏崎総合医療センター病院長藤原正博先生からご講演いただきました。
藤原先生の講演のポイントは、
・医療・医学は万全なものではなく、不確実で限界がある
・したがって、各個人が病気にならないように予防に努める必要がある
・特にがんを防ぐことが重要で、これは家系や遺伝という要素よりも生活習慣が大きく影響する
・とりわけ「タバコを止めること」が重要だと伝えたい
・国は高齢者の増加とともに更に医療費は増大し、国家財政が破たんすると言っているが、国民の要望に応える医療を提供するには医師をはじめとした医療スタッフは足りておらず、これを増やせば当然コストはかかることになる
・国は病床の機能分化という名目で、お金のかかる急性期医療を縮小し、また「死ぬときは自分の家で」という国民の思いを利用して介護・在宅サービスを拡大しようとしている
・新潟県の政策を見てみると、国の意向に応える形で二次医療圏を広げる(=医療圏を広域にする)政策をとっており、医療へのアクセスをしにくくする方向での政策が進んでいる
ということで、どちらかというと国が進めている(進めようとしている)医療政策に対して批判的な立場での講演でした。
多忙を極める医療現場としては、このような主張は当然だと思いますし、患者からのリクエストも高まるばかりなのだと思います。
しかし国保の保険者である自治体の立場から言うと、医療費の増加は保険財政を悪化させることになり、悩ましい問題です。