- 2013年07月13日
市川房枝政治参画フォーラム2013
7月6日(土)、東京代々木にある公益財団法人市川房枝記念会女性と政治センターが主催する「市川房枝政治参画フォーラム2013」脱原発一日セミナーに参加してきました。
同センターからは、センターが発刊する「女性展望」に掲載したいとして原稿を依頼された経緯があります(HPいろいろダウンロード参照)。
今回の一日セミナーでは、国会事故調の調査委員を務められた崎山比早子さんの基調講演や、福島県双葉町の前町長である井戸川克隆さんがパネラーとして参加するパネルディスカッションが計画されており、期待して参加しました。
崎山氏は国会事故調について、「憲政史上初めて、政府からも事業者からも独立した委員会」で、衆参両院において全会一致で誕生し強い調査権限を持っていると強調しました。
福島1~3号機の置許可申請がされた1965年代前半の地震動は265ガルと著しく甘く、津波や揺れに耐えられる保証はなかった。 2006年に新基準Ss600ガルが設定され、保安院は耐震バックチェックを求めていた。しかし東京電力はバックフィットを行っていなかった。これが「人災である」と言われるゆえんであるとしました。
福島第一原発は40年以上前の地震学の知見に基づき建設されましたが、その後の研究によって建設時の想定を超える津波が起きる可能性やそれに伴う炉心損傷の危険性は繰り返し指摘されてきました。
津波によって海水ポンプが機能喪失すれば炉心損傷に至る可能性があるという認識は、東京電力と保安院の間で、実は共有されていたとも述べました。
また、2010年頃から規制当局が海外の動向を受け、シビアアクシデント対策について規制強化しようとしたが、電力会社側は規制が強化されないよう積極的な働きかけを行ったということです。
それは、訴訟上問題にならないようにしたい、また既設炉の稼働率が低下しないようにしたいということでが理由であったとしました。
つまり「シビアアクシデントは発生しない」ということを前提にさせてきた経緯がここにあることになります。
パネルディスカッションでそれぞれの立場で考えを述べた前双葉町長の井戸川氏も、福井県議会議員の細川かをり氏も、福島原発事故を「福島の問題」として考えず、すべての国民の問題として考えてほしいと訴えました。
しかし、首都圏から参加している多くの参加者とは、意識の温度差を感じるセミナーでした。