- 2012年01月09日
消防団の出初式
本当に近年は、消防団のお世話になることが多くなったのではないでしょうか。
全国の消防団員は減少の一途を辿っているといいます。
会社員として働く若者が多く、「いざ!」と言うときに中々出動できないからとか
そもそも若い人たちが地域でのつながりが薄いからとか、若者本人もさることながら
親が入団を嫌がることが多いなどなどと言われています。
1月8日(日)、わが田尻地区の消防団・第7分団の出初式が行われました。
出初式は1月のはじめ、寒い時期に行われるわけですが、それだけに
会場の小学校は引き締まった空気に包まれます。
日常生活の中で、はまずは行わない、あのビシッとした消防団員の動き!
消防団の団員は、様々な職業についていて、普通は一般の市民として
地域に暮らしているわけですから、消防団のあのような動きを日常の生活
の中ですることはないでしょう。
しかし火災の現場などでは、厳しい状況の中で任務を果たさなければならない
のですから、日ごろからこのような緊張感のある行動の訓練をしておく必要
があるということなのでしょう。
第7分団の片桐分団長は訓示の中で、東日本大震災において260人以上
の消防団員が命を失ったことに触れました。
あの大震災のような場面でも、住民の一番近い消防団員が住民の命を守る
最前線に立たなければならなかったわけです。一方で近年の消防団員は、火災だけで
なく行方不明者の捜索や、原発防災の研修受講など多忙になっていると言います。
出初式の後の懇親会で、何人かの班長さんが述べていたのは、消防団員出動の
基準。消防団員の出動は、消防署からの指令を受け、分団長から縦の系統で消防団員
におろされます。しかし最近の傾向として、各団員が所属する町内会から依頼を
受けることが多いと言います。
町内会にはお世話になっているし、依頼された行方不明者の捜索を手伝いたい。
しかしその活動は何による活動と位置づけられるのか?
私が話をうかがった消防団班長は、そのような場合に消防団の制服を着用せず
ボランティアとして行うと言いました。そして、活動は行いたいが、もしもの場合の
補償はどうなるのか、ということが最も気がかりだと言います。
それは当然のことですよね。
地域の中で消防団員を引き受けてくれている若者たち。高齢化が進み、様々な期待
がかかる消防団。その消防団の団員達が安心して活動ができるようにしていくことは
急務と言えそうです。