• 2012年01月04日

2012年賀詞交歓会

2012年になりました。

昨年の大震災と原発事故を思うと、おめでとうとは言いにくいですが、

今年こそよい年になるように願いを込めて、明けましておめでとうと言いたいと

思います。

1月4日、官公庁は仕事始めということで、毎年この日に「賀詞交歓会」が開

かれます。今年も市民プラザを会場に、市内企業・施設・団体、市職員・議員など

600人もの方々が集まりました。

この賀詞交歓会、主催は柏崎市と柏崎市商工会議所。

したがって、主催者としてのあいさつは、柏崎市長と商工会議所会頭が

行います。

最初にあいさつした会田柏崎市長の内容は、原子力発電所に触れるものでした。

このブログでもお伝えしてきているように、福島第一原発の事故を踏まえ、

会田市長は、柏崎市における柏崎刈羽原発との関係について考えを述べて

きています。 それは「過度に原発に頼らない柏崎市」。

私はこの表明を歓迎し評価する立場ですが、やはり街中では

「原発に頼らない柏崎市」に対する不安や反対の声が聞かれます。

賀詞交歓会では、市内の主だった事業所と経営者が一堂に会する中で

「原発に過度に頼らない柏崎市」という考え方を示したことになります。

ご承知のように、柏崎市商工会議所は昨年「中期ビジョン」を策定され、

このビジョンを、会議所が初めて開いた「会員大会」(2011年12月2日開催)

に示しています。

その中期ビジョンにおいて、原発との関係は「共生」を謳っています。

「原子力発電所との共生 ー世界一の防災都市づくりー」の項目の中で、

「商工会議所としては、国の原子力政策への寄与、地域と原子力発電所

との共生実現をもとに、安全性確保と信頼確保、地域振興を実現させる

という方針は保持している」と述べています。

市長は中期ビジョンの内容を十分に理解しながらも、あいさつでこのように

述べたことになります。

次にあいさつされた西川会頭。 会頭は、中期ビジョンや会員大会開催に

触れ、原発については「(原発の大事故を発端に)電力供給が不十分に

なり、電気を使う生産活動は大変な難儀をした」と述べられました。

これは相反することを述べたようにも見えますが(実際にそのように受け止めた

議員もいました)、実はそうではないと思います。

会頭は事業者の立場で、電力の安定供給が非常に重要だと述べ、そのために

電力の供給がどうあるべきかという部分には触れませんでした。

市長は「過度に原発に頼らない…」と述べた後、「このことについては、十分に

市民の意見を聞く」と述べました。

互いに核心的なことは述べなかったと言ってよいと思いますが、原発との関係

や距離をどうとるのかは、主張しあうだけでなく一致に近いとことまでいくような

努力をしていくことになるのでしょう。

まさに、そういう年になることを暗示した賀詞交歓会だったと思います。