- 2011年09月22日
原子力発電からの脱却の意見書否決
9月定例議会最終日、「原子力発電からの脱却を求める意見書(案)」は、
賛成少数で否決されました。
意見書案には「(原子力発電からの脱却までの間)事故の危険性を繰り返さない
ために十二分な措置を講ずること」などの文言も盛り込まれているほか、
「原発の老朽化の状況を勘案すること」や「放射能汚染や廃棄物の処理など
十分な情報公開」などを求めています。
つまり反原発の主張にありがちな、「即刻廃炉!」ではなく、しごく現実的な内容で
あると私は思っています。
提出者は社会クラブの高橋議員。
賛同者は、社会クラブ・共産党議員団・柏崎のみらいの三会派でした。
この意見書と同趣旨の意見書案が共産党議員団から提出されていましたが、
同じ定例議会で、同趣旨の意見書が二本出されるよりも、一本の意見書で
まとめてほしいとして、一本の意見書になったものです。
本会議終了後、ある新聞社の記者が、私たち「みらい」の会派室へ。
なぜ、みらいがこの意見書に賛成したのか、理由を聞きたいとのことでした。
それに対して、会派長の佐藤議員が説明。
福島の原発事故後に提出された意見書、しかも、原発立地自治体議会の意見書
ですからこれが可決かせるか否か、注目していたということなのでしょう。
意見書提出は、市民や団体などからの「請願」が出されたことを受け、議員が意見書
を出すというパターンが多いのが実態です。
共産党議員団は「自然エネルギーの開発と普及、プログラムを決めた原発からの
撤退を求める意見書提出に関する請願」の紹介議員になっていました。
この請願に基づく意見書は、社会クラブ提出の意見書に統合したことは前に述べた
とおりですが、請願の方は総務常任委員会で審査されました。
結果は「継続審査」。どうも、各会派に働きかけて、この場で採決せず「継続審査」
に持ち込もうとした動きがあったようです。
像像するに、福島の原発事故の発生と、いまだに解決のメドもついていないことを
目の当たりにして「反対」というわけにもいかず、また「原発立地自治体議会」
(柏崎市議会議長が会長)の立場から単に「賛成」というわけにもいかない…
というところでしょうか??
しかし残念なのは、社会クラブ提出の意見書について、事前に各議員への説明や、
可決 することの必要性などの説明が、もっと熱心に行われていても良かったのでは
ないか…という点です。
もちろん前述のような柏崎市議会的事情があるため、単に説明した程度では、
賛同が得られるものではないと思います。
これまで反原発を目指してきた議員も、はなっから、どうせ賛同してもらえないと
いうという気持ちがあるのではないでしょうか?
このあたりを、それぞれの考えを出し合って柏崎市議会としての見解はこれ、という
ことを、どうやったら打ち出せるものでしょうか… 。