- 2011年05月03日
新成人フェスティバルに参加の新成人の皆さんへ…
5月3日憲法記念日、新成人の門出を祝う「新成人フェスティバル」が開催されました。
わたしは来賓としてのご案内をいただきましたので、例年行っている「憲法9条」に関するチラシの配布と併せて参加させていただきました。
例年、式典会場は総合体育館のメインアリーナですが、今年は総合体育館に東日本大震災の被災者の方々を受け入れた関係で、会場が市民プラザに変更となりました。
市民プラザの海のホールは、一度に全ての新成人を受け入れることができないことから出身中学校ごとに「午前の部・午後の部」に分けて開催。
柏崎のまちなかで、振袖の若人の姿を見ることができる新成人フェスティバルとなりました。
しかし、まちなかでこんな声も…
「今年は晴れ着姿の女性たちを見ることができるわね! いつもだと着付け会場から総体に直行でしょ… その後の同級会でまちなかに出てきた時にはふだんの服装になっちゃてるのよねえ」
「5月3日には総体の避難所は閉鎖されてたんでしょ? だったら、総体に戻すべきだったんじゃないかしら…」
うーん、なるほど、「新成人フェスティバル・まちなか実施」にも全ての人が賛成というわけにはいかないものですね。
しかし今回は、午前午後の二回に分けて開催せざるをえなかったという難点はありますが、私はよかったと思いますよ。
まちなかで新成人の姿を見ることができたことは、多くの市民の皆さんが「今日は新成人を祝う日だった」と思うことにつながったと思います。
そうそう、式典の最中の私語も少なかった。総体と違って会場が小さいので、おしゃべりしにくい感じがあったんじゃないでしょうか。
とにかく、おめでとうございました。
さて、式典では会田市長や市議会議長代理の丸山議員からお祝いのメッセージが。
いずれも、「若さに期待」「努力することの大切さ」などを盛り込んだお祝いの言葉でしたが、私はちょっと違う感情を覚えました。
懐かしそうに友人との再開を喜ぶ新成人の皆さんの笑顔、神妙な顔でお祝いのメッセージに聞き入る姿、ちょっと場違いな派手な着物を着ていきがっている姿、そんな新成人の皆さんを見て、いとおしいと思うと同時にすまないなと思う感情です。
新成人の皆さんを見ていると、お世辞にも「しっかりとした大人」とは言えません。
だから「大人」の皆さんからは、「もう大人だよ。自覚しなさい。物事を投げ出しちゃダメだよ」という「お祝い(?)」の言葉が送られるのだと思います。
しかしこんなに無邪気に見える新成人も、もう既にかなりの苦労や切ない思いをしているんじゃないか… と思うんです。
就活中の人もいるでしょう。
結局、アルバイトのような非正規雇用の若者もいるはずです。
「いつまでも親に頼っているわけにはいかない」と焦っている人もきっといるはずです。
こういう若者たちに、大人は「努力の大切さ」だけを言うので良いのだろうかという思いが強いのです。
多分、今の新成人と私たちが成人式を迎えた頃とを比較すれば、社会の中で自立して生きていくことの困難さは、現代の方がかなり困難だと思います。
来賓席に座っていた私は、この気持ちを皆さんに伝える機会がありませんでしたが、一人の大人として、皆さんのような若者が生きていきやすい社会をつくる努力をしていかなければと思っています。